松岡 久善 | WTB

HISAYOSHI MATSUOKA

松岡 久善
松岡 久善
ニックネーム しゅーぞー
生年月日 1992/9/1
身長(cm) / 体重(kg) 182cm / 86kg
足のサイズ(cm) 28cm
出身地 兵庫県
星座 おとめ座
血液型 O型
略歴 神戸村野工業高校摂南大学
代表歴 元7人制日本代表
在籍年数 9

松岡 久善物語

※この物語は2022-2023シーズンにインタビューした内容です

 個性的な経歴の持ち主である。
 ラグビーを始めたのは高校1年だ。花園に9度出場している兵庫県立神戸村野工業高校の出身だが、1年の夏までは野球部に所属していた。
「小学2年から野球をやっていて、高校でも野球部に入りました。でも、何か面白くないなと感じていて、同じクラスにラグビー部が5人ぐらいいて、彼らと仲が良かったので誘われたんですね。担任の先生にも『ラグビー部はいいらしいぞ。迷っているなら一度練習に参加してみろ』と背中を押してもらいました。それでとりあえず行ってみたら、ラグビー部の顧問の先生に『明日も来るだろう』と言われて、ちょっと怖い先生だったので、思わず『はい』と返事をして……」
 そのままラグビーを続けた。幼少時から運動神経に優れ、足も速かったので、ラグビーとの相性は良かったのだろう。
 しかし、全国大会には縁がなかった。スポットライトの外側で高校時代を過ごし、卒業後は就職を考えていた。母子家庭だったこともあり、できるだけ早く自立するのが松岡の希望だった。
「でも、2年から顧問になった先生が、『大学でもやってみたくないのか』と言ってくれまして。チャンスがあるならやってみようかなと思うようになって、摂南大学へ行くことができたんです」
 大学では1年時から試合に出場した。スピード豊かなウイングは、4年時の夏合宿で東芝ブレイブルーパス東京の採用担当者の目に留まる。
「採用担当の猪口(拓)さんが、関東の大学との練習試合を観てくれていたんです。そこでそれなりに活躍できたことで、『練習に来てみないか』と声をかけてもらいました」
 実は他のチームからも誘いを受けていた。「そちらへお世話になろうかな」と思ってもいたのだが、松岡は東芝ブレイブルーパス東京の練習に参加する。その判断がその後のキャリアを、人生を決定づけた。
「仙波智裕さんとか立川剛士さんとかが、僕の面倒を見てくれたんですね。日本代表に選ばれるようなすごい選手たちが、どこから来たのかも分からない学生を気にかけてくれる。そんなことをしてくれるんや、いい人たちが集まっているんやな、このチームでやりたいな、と思いました」

 德永祥尭、山本浩輝、金寛泰らとともに、2015年度の新加入選手として東芝ブレイブルーパス東京の一員となった。トップリーグデビューは16年シーズンの開幕戦で、11番を着けて2つのトライをあげた。そのシーズンは7試合に出場した。17年1月には、7人制日本代表にピックアップされた。
「地元の友だちとか大学の友だちや、年齢がかなり離れた高校や大学の先輩とかが、試合に出ると連絡をくれるんですよね。けっこうみんな、見てくれているみたいで。試合に出ていないときに、連絡をしてくれる友だちもいますし。それはすごく励みになっているというか、頑張ろうって思えます。関西で試合があるときは、母親と姉もスタジアムへ観に来てくれます」
 リーグワン初年度の2022年シーズンは、一度も試合に出ることができなかった。22-23シーズンも、開幕から試合に絡むことができずにいる(4節終了時)。30歳のウイングは厳しい立場にあるが、気持ちが後ろ向きになることはない。
「去年は1試合も出られてくて、今年もまだ出ることができていないですけど、たくさんの人が応援してくれているので、このままで終われるか、まだ終わられへんぞ、という気持ちは強いです。高校からたまたまラグビーを始めて、先生に大学でやらないのかと言われなかったら、いまごろはどこかの工場で働いていたはず。東芝ブレイブルーパス東京でプレーさせてもらっていること自体が感謝というか、ここに居られるような選手ではないと思っている。それを忘れちゃいけないからこそ、もっとやらなきゃいけない」

 同性の元テニスプレーヤーの名前から、松岡は「シューゾー」のあだ名で呼ばれる。「久善(ひさよし)って呼びにくいからですかね」と笑う彼は、闘争心や競争心を内に秘めるタイプだ。
「自分よりも若い選手が試合に出ていることも、いい選手が入ってきていることも、いい刺激になっています。周りから見たらメラメラ燃えているタイプじゃないでしょうが、自分は負けず嫌いなんです。後輩が入って来なかった時期があって、僕は先輩についていく側だったんですけど、最近はたくさん入ってきたので、余計にそういう気持ちが強くなったというか。チームメイトに負けたくないという気持ちが、自分を成長させてくれている。自分が試合に出なくても勝てば嬉しいけれど、やっぱり自分が活躍してチームを勝たせたい。そのためにも自分にフォーカスをあてていく。それによってチーム全体も良くなっていけるかなと」
 
 いつ訪れるかもしれないチャンスを、つかむために。
 つかむためでなく、生かすために。
 生かして、チームに貢献するために。
 松岡は自らを鼓舞していく。
「毎年シーズン終わったときに、去年のオレよりは絶対いいやろと思うんです。まだまだうまくなれるし、キャリアのピークは先だと信じてやっています」
 そう言って、松岡は静かに頷いた。

(文中敬称略)
(ライター:戸塚啓)

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