【物語りVol.187】リーグワン第18節レビュー 逆境に動じず、信念を貫いて

 

■自分たちのスタイルを表現できず


悔しさを闘志に、歯がゆさを反骨精神へ変えていきます。

NTTジャパンラグビーリーグワン2025-26 第18節、埼玉WK戦が26年5月9日に熊谷スポーツ文化公園ラグビー場で行なわれました。東芝ブレイブルーパス東京のメンバーでは、佐々木剛選手が3試合ぶりに7番を背負います。一方で、リッチー・モウンガ選手が今シーズン初めてメンバーから外れました。

強い風の影響を受けるゲームは、開始直後から動きます。1分、14分、21分、40分とトライを奪われ、前半を26対0で折り返します。後半もトライを重ねられ、敵陣深くまで攻め込む場面も作りますがスコアに至りません。0対45で試合終了となりました。




試合後の記者会見に臨んだトッド・ブラックアダーHCは、「コリジョンや接点で後手に回ったことで点差を拡げられ、スコアが離れたなかで何とか取り返そうと焦ってしまった部分もあり、それがさらに点差を広げられる要因になりました」と振り返ります。リーチ マイケル主将も「自分たちのスタイルや接点での強さをまったく表現できず、ブレイブルーパスらしさを見せられなかった。その責任は選手にあり、キャプテンとして強く責任を感じています」と話しました。



ミックスゾーンでは、眞野泰地選手と松永拓朗選手が取材に応じました。

眞野選手は埼玉WKの実力を認めつつ、自分たちに矢印を向けます。

「相手は賢いですよね。理論とか原理原則とか、これをやるべきっていうのを淡々とやってくる感じで。自分たちがそれを超えられなかったというか。ああいうのを壊せるのって、やっぱり自分たちみたいに接点でひたすら激しくいって、相手が思うより激しくいくことだと思うんです。次はやり返したいと思います」

今節の結果を受けて、プレーオフトーナメントの組合せが決まりました。6位の東芝ブレイブルーパス東京は、準々決勝で3位のS東京ベイと激突します。準決勝へ勝ち上がると、埼玉WKが待ち受けています。

「うまくラグビーするのが埼玉WKなんですけど、それに対して泥臭くやるのが僕らで、相手のうまさを超えていくだけのものを出したい。準々決勝で勝てばもう1回対戦できるので、絶対に勝って。埼玉WKともう一度やりたいですね」




松永選手は今シーズン初めて、スタンドオフでプレーしました。

「マイキー(マイケル・ストーバーグ)が入って来てからスタンドオフをやるのが初めてやったのと、スタンドオフを今シーズン一度もやっていないので、エリアでどういうアタックしていくかとか、ゲームマネージメントはちょっと難しかったです」

埼玉WKには、開幕節に続いて黒星を喫することとなりました。

「アタックで言えばボールキャリーをしっかりして、ジャッカルされないように、テンポを生み出していくのが僕たちのラグビーですけど、それが相手のディフェンスで手詰まりになった感じですね」

でも、と松永選手は言葉をつなぎます。相手の力を認めつつ、自分たちの改善点を見つめます。

「自分たちができてないところが多過ぎたと思います。相手はもちろん素晴らしいディフェンダーで、素晴らしいジャッカルをしてきて、苦戦する部分はあるんですけど、それでもやっぱり自分たちはやらないといけない。できなさ過ぎだな、というのはあります」




■「ここからは、これまでの結果は関係ない」

レギュラーシーズンは全日程を終え、バイウィークを挟んで24日にプレーオフトーナメント準々決勝を迎えます。トッドHCは「準々決勝に向けては、良い学びも得られました。この経験を今後につなげていきたいと考えています」と話します。

眞野選手は「ここからは、負けたら終わりなので分かりやすいです」と言い、「一戦一戦勝って、優勝を目ざします」と言葉に力をこめました。

「みんながもっと闘志を持って、静岡BR戦みたいなものを見たいし、作っていきたいし、見せていきたいと思っています」

そのうえで、マインドの重要性をあげます。

「一人ひとりのマインドとか、どれだけ信じるかっていうところ(が大事)。ラグビーはひとりでやるスポーツじゃないので、マイケルさんだけが頑張ってもチームのものにはならない。全員がやって初めて東芝のラグビーになる。そこはできると信じています、僕は」




昨シーズンまでのプレーオフトーナメントで、レギュラーシーズン首位のチームが優勝したのは24-25シーズンの東芝ブレイブルーパス東京に限られます。リーチ主将が「プレーオフトーナメントに入れば、これまでの結果は関係ありません」と話すのも、過去のシーズンを踏まえてのことなのでしょう。

リーチ主将が続けます。

「試合当日に、どれだけ自分たちの強みを出せるのかが重要になります。とくにコリジョンエリアでの戦い、規律、エリアマネジメントは大切になります。相手がどこであっても、自分たちらしく戦い、しっかり勝ち切れるよう準備していきたいと思います」

25-26シーズンも、いよいよクライマックスを迎えます。東芝ブレイブルーパス東京はこれまで積み上げてきたものを、一つひとつのプレーに丁寧に、魂をこめて織り込んでいきます。ここから先は何が必要になるのか、誰もが心と身体で理解しています。

(文中敬称略)
(ライター・戸塚啓)



リーグ戦の全日程が終了し、いよいよノックアウトステージのプレーオフが始まります。
東芝ブレイブルーパス東京は、5/24(日)14:30より秩父宮ラグビー場にて、リーグ戦3位のクボタスピアーズ船橋・東京ベイと対戦します。

会場で皆さまの絶大なる応援をお願いいたします!

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