【物語りVol.18】ラグビーの「醍醐味」を追求する

■ホストゲームで臨場感と大迫力を!

 12月19日、東芝ブレイブルーパス東京は定例記者会見を開きました。クラブの取り組みを毎月発信しているもので、荒岡義和代表取締役社長、薫田真広GM、星野明宏プロデューサーが出席しました。
 最初に荒岡社長より、今シーズンのホストゲームの会場演出について説明がありました。その目玉となるのが、新音響システムの「リアル・グラウンド・サウンドシステム(以下、RGSシステム)」です。
「会場各所に集音マイクを設置して、選手たちがぶつかり合う音を会場の隅々にまでお届けする。まるでグラウンド上に立っているかのような臨場感と大迫力を、ブレイバーの方々にお届けしたい。これは、テレビを通じてなどではなかなか感じられませんので、ぜひスタジアムへ来て体感してほしいです」
 12月24日のホストゲームでの実施に先駆けて、クラブは味の素スタジアムで「RGSシステム」のテストを実施しました。その場に立ち会った薫田GMによれば、「サインなどのコミュニケーション、選手が話している声が、すごく聞こえました」とのことです。星野プロデューサーは「サインプレーの声などを、あえて拾うことはしません。グラウンドで起きている音は自然に拾うということです」と説明しました。
 ラグビー界はもちろんスポーツ界を広く見渡しても、画期的と言っていい演出です。前例のないことだけに、星野プロデューサーは「うまくいくかどうかは分かりません。うるさすぎて苦情がくるかもしれません」とも話します。それでも導入に踏み切ったのは、ラグビーの醍醐味を伝えたいという真っすぐな思いを、クラブ全体が共有しているからでしょう。星野プロデューサーが言います。
「熊谷スポーツ文化公園ラグビー場にしても、秩父宮ラグビー場にしても、前から10列目ぐらいの人は骨と骨のぶつかり合う音がちゃんと聞こえる。それを、もっと距離の離れているお客さんにも体感してもらいたいという、一途でピュアな気持ちでやっています」

 会場演出は、試合前から盛りだくさんです。選手入場前には、新たに作成されたチーム歌『王者 猛勇狼士』がスタジアムに響きわたります。荒岡社長は「今シーズンから声出し可能エリアを観客席に設けました。このエリアのお客様は、ぜひ一緒に歌っていただければと思います」と、ブレイバーのみなさんとの“共闘”を呼びかけます。

■ホストゲームからラグビー界全体を盛り上げる

 チーム歌が流れたあとは、いよいよ選手の入場です。選手たちは『武蔵国分太鼓 響会』の花道太鼓とともに、グラウンドに入場します。府中市の郷土芸能とのコラボレーションは、キックオフ直前の高揚感をさらに高めてくれるでしょう。
 メインスタンド正面からグラウンドには、『ブレイバー花道』が作られます。ファンクラブ会員から選ばれた15名が、花道を作って選手を迎えます。選手たちはブレイバーのみなさんの思いをダイレクトに感じ、闘争心をかき立てるに違いありません。
 試合後にも楽しみな企画があります。選手たちがブレイバーのみなさんを見送る『BRAVERファミリーロード』が実施されます。荒岡社長はこう語ります。
「本当は選手たちともっと接触していただきたいのですが、まだコロナも取りざたされているので、ある程度距離を保って、試合に出場した選手たちがブレイバーのみなさんをお送りする。そうすることで、選手を激励していただき、選手からの感謝の言葉のやり取りもしていただく。ブレイバーのみなさんは我々の家族ですので、家族としての絆をより深める機会になると確信しています」
 12月24日と23年1月7日のホストゲーム2連戦では、新たに作成された選手の応援パネルが特別記念価格で販売されます。また、スタジアム周辺にはキッチンカーが並び、リーチ マイケル選手、OBの廣瀬俊朗さんもプロデュースしています。
 東芝ブレイブルーパス東京のホストゲームは、ブレイバーのみなさんはもちろん、ビジターチームを応援するみなさんも意識しています。荒岡社長は「先方のファンクラブの方に来ていただけるように、相手チームとも連絡を取っている。ラグビーを好きな方は相互に集まってくれるように、できるだけそういう試みをしてみようというのが我々の考えです」と話します。星野プロデューサーも「相手チームへのエールなども、積極的にやっていきたい。ラグビーカルチャーを発進していきたい」と、ラグビー界全体を盛り上げていくとの意思を示しました。

■「人を育てる文化」が開幕節に表われる

 続いて、薫田GMからチームについての説明がありました。
17日のNTTリーグワン2022-23開幕戦で、東芝は昨シーズン王者の埼玉パナソニックワイルドナイツと対戦しました。前半を16対12で折り返しましたが、最終的に19対22で惜敗しました。
「木村、原田、山川などプロップの若手選手が良いパフォーマンスした。ワーナーとジェイコムを含めた前5人の平均年齢は23歳。フロントローとロックは経験が求められるポジションで、こういった若い選手を使いきって、なおかつ彼らが結果を残したのはポジティブな要素」と、薫田GMは評価します。
 若い選手を積極的に起用することは、東芝のカルチャーでもあります。薫田GMが続けます。
「我々のチーム強化の方針として、人を育てることにフォーカスしています。採用のポリシーも真面目な選手、成長しようとする選手を獲ってくる。このふたつが柱です。しっかり人を育てていくことが、今回のゲームで表われた。昨年も40人以上の選手を使ったのはウチだけ。若い選手にチャンスを与え、結果が出た選手をしっかり使う。今後も人を育成していく文化は継続してやっていきたい」
 ディビジョンの開幕節は、1試合あたりの平均観客が8550人でした。薫田GMは「昨シーズンより増えましたけど、開幕節としてはもう少し盛り上げたかった」とし、観客動員増を実現するためにも、「ゲームの質をどんどん高めていくのが我々現場の責任です」と語りました。
 昨シーズンのベスト4を上回る成績を目ざして、チームは日々の練習を大切にし、目前の1試合に集中していきます。


【連載企画】東芝ブレイブルーパス東京 「物語り」
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【チケット情報】
ぜひ試合会場にお越しいただき、東芝ブレイブルーパス東京の応援をよろしくお願いします!
12/24(土)ブラックラムズ東京戦(@味の素スタジアム) 
1/7(土)静岡ブルーレヴズ戦(@等々力陸上競技場)

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