試合結果

【リーグワン公式レポート】
NTTリーグワン2022-23 D1 第10節レポート（BL東京 51-12 神戸S）

【リーグワン公式ハイライト】
BL東京 vs 神戸S｜NTTリーグワン2022-23 D1 第10節

＜マッチレポート＞
vs コベルコ神戸スティーラーズ（2022/03/04）

「神戸Sを圧倒し連敗脱出　プレーオフ進出に望みをつなぐ」
　前節、今シーズン初めての3連敗を喫した東芝ブレイブルーパス東京（BL東京）はこの日、コベルコ神戸スティーラーズ（神戸S）との重要な一戦に臨んだ。今節開始前の時点で5位を争う両チーム。プレーオフ進出県内のTOP4を目指すため、絶対に落とすことができない一戦であった。
前半は、我慢の時間が続いた。神戸Sの怒涛のアタックを受け、開始10分は自陣から抜け出せない。しかし、粘り強いディフェンスで相手に得点を与えることはなく、モールトライで先制。さらにペナルティゴール(PG)を2本追加し、13-5とロースコアで試合を折り返した。
　後半、BL東京は神戸Sを圧倒する。またもラインアウトを起点にトライを奪うと、フィジカルの強いFWと機動力あるBKのタテ突破で相手を押し込み追加点。また、相手選手のシンビンから数的有利な状況を作り出し、３トライを加えた。さらに、ノータイムの中でダメ押しのトライを奪い、試合は終了。51-12と後半は神戸Sに1本のトライしか許さず、3試合ぶりに白星を奪取した。

　今節はケガで離脱していたLOジェイコブ・ピアスが右LOに復帰。さらに熾烈な争いの中、CTB眞野泰地がリーグワン初スタメンを勝ち取って12番を背負い、ベテランBK・WTB豊島翔平が定位置のFBではなく、14番で試合に出場した。

　試合の入りについては耐え切ったという表現が正しいだろう。ここ数試合で課題となっていたゲーム序盤でなかなかアタックの糸口がつかめず、試合開始10分間はほとんど自陣でプレーした。それでも要所は抑え、FB松永拓朗のキックから敵陣に侵入。前半16分には、ゴール前ラインアウトからモールで前進し、PR木村星南がそのままグラウンディングした。勢いそのままに、前半30分と40分にも敵陣深くに攻め入り、PGで着実に追加点を奪う。前半のスコアは、13-5と締まったゲームの行末は後半に託された。

　後半も先にゲームを動かしたのはBL東京だった。後半3分に22m内のラインアウトをFL德永祥尭が片手でキャッチし、逆サイドに展開。最後は久しぶりの出場となったジェイコブがボールをインゴールに押し込んだ。止まらないBL東京は、後半12分にもラインアウトからのサインプレーからトライを奪う。

　相手選手がシンビンとなり、数的有利の状態になったこともあいまって、FWとBKがうまく絡んだアタックで神戸Sを圧倒し、CTBバーガー・オーデンダール、LO佐々木剛らがトライを加えた。さらに試合終了のホーンが鳴った直後、モールからNO.8リーチマイケルがボールを持ち出し、LOワーナー・ディアンズが大きくゲイン。そして、リーチが最後にボールを受け取り、ボールをインゴールに叩きつけた。とどめの一撃を加えたBL東京は神戸Sに51-12という点差で勝利し、ボーナスポイントを含め、大きな勝ち点5を手にした。

「勝ち点5点はすごく大きい」(ワーナー)。5位6位対決を制し、連敗を脱せたことには大きな意味がある。前節にPR小鍜治悠太が「戦えている部分は明確に見えていた」と話したように、前節では発揮しきれなかったBL東京の強みは今節で十分に発揮できたはずだ。さらに、課題とされていたゲームの入り、ラインアウトの部分で修正力を見せつけられた。
　次節は交流戦最終戦、グリーンロケッツ東葛と対戦する。「これからも全部勝たなくてはいけない」とワーナー。 TOP4に望みをつないだこの勢いにのって、次節ではまず連勝を飾りたい。GO BRAVE LUPUS !
（ライター：内海日和）

※会見コメントはリーグワン公式レポートをご確認ください。
NTTリーグワン2022-23 D1 第10節レポート（BL東京 51-12 神戸S）

＜試合後コメント＞

■ワーナー・ディアンズ(LO)
Q．ラインアウトから起点を作れているように見えましたが。
　そうですね、今日はうまく取れました。

Q．チームの中でどのような話がありましたか。
　先週できなかったことを修正するという話ですね。できていないところを1週間かけて修正して、試合に入る時にやることに集中できるようにやっています。

Q今日はプレーオフ進出のために大事な試合だったのではないですか。
　これからも、全部勝たなくてはいけないと思うので、厳しいですが、勝ち点5点がすごく大きいです。自分たちにとって今日の試合はすごく大事でした。

Q．負けが続いたことによる危機感はチームの中でありましたか。
　トップ4との試合で負けましたが、それらの試合にはもう少しで勝てたような気がしていて、それが悔しいです。勝てた試合を自分たちのミスで落としたのは、悔しいですね。悪いパフォーマンスの中で、いくつか良いプレーができたからこそ、今日みたいな試合ができるのだと思いますし、自分たちのミスやペナルティーを減らしたら、このような試合もできます。それはこれからも、続けなければいけないと思います。

■眞野泰地(CTB)
Q．今日の試合を振り返っていかがですか。
　とにかくチームに対して勢いが欲しかったので、自分は12番として前に出られるようにプレーしました。それが何個か良い形で出たので、良かったかなと思います。

Q．ファーストタッチも良いタイミングで前に出ていましたが。
　ずっとそこはイメージしていたので。絶対に自分が勢いづけて、ここからプレーする上で勢いを与え続けるということは意識していましたね。　

Q．先日の練習取材で「自信がある」とおっしゃっていましたが、それはなぜですか。
　東芝のカルチャーが『熱く』であったり、『ひたむきにハードワークする』ところにあるので、そこが自分たちの根底にあるので。揺るがないというか、みんながそこに立ち返ってシンプルにやれれば、できると知っているので。そこができたのだと思います。

Q．相手のキックオフがうまくいっていた中で、眞野選手もうまく蹴り返していました。そこは左足キックということも含めて、意識しているのでしょうか。
　左足のキックはチームを助けられるものだと思うので、一個のキックにこだわって蹴るようにはしていました。

Q．眞野選手のパスでラインが加速していくような印象がありましたが、その部分も意識されていましたか。
　完全に意識していました。練習からずっとそれは言っていましたね。相手がひいてくるところに対して、自分が仕掛けるというイメージ通りにプレーできたかなとも思いました。

Q．それは10番の経験が生きているのでしょうか。
　10番の経験が生きていることもそうですし、今まで12番でやってきたことも生きてきていると思います。

Q．この試合で自信などはつきましたか。
　やることは変わらないですね。コツコツと、一個一個試合に勝ち進めば、結果的にはベスト4が見えてくると思うので、そこに向かってやっていきたいと思います。

Q．相手の隙を突くプレーが印象的でしたが。
　試合中は常に集中して、チャンスは逃さないようにしていますし、ピンチを自分で読めるようには意識しています。

■松永拓朗(FB)
Q．今日のスリーバックについて振り返ってください。
　僕的にはいろいろな状況でも僕に対してコミュニケーションを取ってくれるので、迷わずというか、スリーバックは迷わずコミュニケーションを取って、連携を取れていたのではないかなと思います。

Q．今日はどのようなことを意識しましたか。
　サポートを早くしようということを話していました。BKがアタックしたら、BKがすばやく寄る。そこをしっかりやったことによって、よりテンポが上がったのではないかなと思います。

Q．ブレイクダウンについて振り返ってくださいますか。
　自分たちが意図したブレイクダウンのやり方ではなかったかなと思います。真ん中でラックができた時に誰が呼ぶのかということは、修正できたかなと思いますね。

Q．神戸Sのアタックやディフェンスは想定通りでしたか。
　僕たちが想定していた絵が見えたのではないかなと思います。セットプレーのところでも、自分たちの持ち味を出せました。計算通りではないかなと思いますね。

Q．ハーフタイムに修正などはありましたか。
　ブレイクダウンのところで、よりテンポ上げようという話はしました。僕たちが早いテンポでアタックできている時は、相手が早く上がってきたとしても、自分たちのアタックには自信を持っていたので、そこをより修正したという感じです。ラインに対して自分たちが押し上げるということはずっと練習でやっていました。

Q．ここ2試合と比べた、今日の試合についての印象はいかがですか。
　ここ2試合は前半が悪くて、後半自分たちのラグビーができたなという実感がありました。しかし、今日に関しては前半の入りも、苦しい部分はありましたが、そこで我慢できましたし、自分たちの有利な状態で折り返せたことは良かったのではないかなと思います。

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