【マッチプレビュー】NTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONE 2023-24 第7節 横浜キヤノンイーグルス戦
昂ぶる闘志を、思い切りぶつけます。
NTTジャパンラグビーリーグワン 2023-24ディビジョン1第7節、対横浜キヤノンイーグルス戦を前にした2月19日、リーチ マイケル選手がチームの現況と自身について語りました。
キヤノン戦について聞かれたリーチ選手が、まず口にしたのは昨年の対戦です。
「前回キヤノンとやったときに、前半だけで50点ぐらい取られたので、やられた悔しさはまだすごく残っている。成長した東芝ブレイブルーパス東京を、ファンの方々に見せたいと思います」
実際には前半の失点が「38」で、最終スコアが48対59でした。詳細を間違えて記憶するぐらい悔しかった、ということなのでしょう。
「チームのなかでやり返したいという話をしているし、何よりも5連戦のスタートが大事だという話もしている。個人的にもこの試合をすごく楽しみにしています。キヤノンの田村優選手は同い年で、彼も絶好調なので、彼との対戦もすごく楽しみにしています」
リーチ選手はここまで全6試合でスタメンに名を連ね、そのうち5試合にフル出場しています。
「今シーズンはパフォーマンスを出すことをテーマとして、ブレずにやってきています。チームはここまでいい感じで勝っているし、タイトな試合でも勝ち続けているので、このままパフォーマンスを一番大事にしてやっていきたいと思います」
自身のパフォーマンスをフォーカスしつつ、今シーズンはキャプテンとしてチームを牽引しています。ベストなパフォーマンスを試合で発揮するために、トッド・ブラックアダーHCとスタッフ、リーダーグループの選手たちと意見交換を重ね、プロセスの最適化をはかってきました。
「何よりも大切なのは、東芝ブレイブルーパス東京のベストな選手が、ベストなパフォーマンスを出せるようにすること。全員が一番いいいパフォーマンスを出せるように、1週間のプロセスを大事にしています。いまのプロセスを踏んでいけば、ある程度のパフォーマンスを出せる。そこはつかめてきていますので、ここから先はプロセスを変えることはあまりないと思います」
ピッチの内外で存在感を示していますが、周囲の成長も感じています。
「ワーナー・ディアンズ選手や伊藤鐘平選手が、リーダーシップをどんどん発揮してきています。そのおかげで、自分があまりたくさん喋る必要はないな、と感じています。彼らが話す場をどんどん作っていますし、彼らも喋ってくれています。自分が喋らなくていいようになるのが、理想だと思っています」
時計の針を数年前に戻すと、現役引退を考えた自分がいました。「股関節をケガしたときに、23年のW杯までプレーできたらそこで終わりにしようかなと、真面目に考えました。キャリアの終わりかたとして、トップの状態で終わりたいんです。パフォーマンスが悪くなったり、ケガが続いたりして引退するのではなく、トップの状態で終わりたい。それがいつになるのかは、まだ分からないです」
まだ分からないということは、パフォーマンスが落ちていないということです。自らが満足でき、周囲を納得させるプレーが、できているのです。
「調子は上がっているし、練習で取る数値もどんどん上がっていて、プレーが楽しくなって。まだまだ成長したいし、もっとできる部分がある。いまのところは調子がいいし、痛いところもないので、まだまだやりたいなと思います」
11―12シーズンのジャパンラグビートップリーグから東芝ブレイブルーパス東京でプレーしているリーチ選手ですが、実はまだタイトルを獲ったことがありません。ずっと追い求めてきた高みへ向かって、チームの先頭に立ちながら自らのプレーとメンタルを磨いていきます。
(文中敬称略)
(ライター:戸塚啓)