【物語りVol.163】12.14『4万人プロジェクト』の全貌が明らかに!!

 

■ホストゲーム開幕戦はユニークな企画が目白押し!!

 10月16日、東芝ブレイブルーパス東京は定例記者会見を開きました。2025-26シーズン2度目の会見には、事業運営部の望月雄太氏、トッド・ブラックアダーHC、そして佐々木剛選手と眞野泰地選手が出席しました。
 望月氏からは、『4万人プロジェクト』の詳細についての説明がありました。東芝ブレイブルーパス東京はNTTジャパンラグビー リーグワン2025-26の開幕戦となる12月14日の埼玉パナソニックワイルドナイツ戦で、4万人の動員を目ざします。
味の素スタジアムを舞台とするこの一戦では、『ONE FESTIVAL』のコンセプトが掲げられています。6つの「日本一」を掲げており、望月氏は「ONE Lupusのみなさんのおかげで、2連覇を達成できました。日本一のファンだと思っています。2連覇をしている我々は、日本一のチームだと自負しています。対戦相手もリーグワン初年度の優勝チームで、間違いなく開幕節では一番素晴らしい試合になるでしょう。選手もこの試合にターゲットを絞って、準備をしていくに違いありません」と話しました。

 リーグワン2025-26は、リッチー・モウンガ選手のラストシーズンです。望月氏の言葉が、熱を帯びていきます。
「在籍3シーズン目となる世界トップの選手のプレーを、試合会場で観てほしい。このファンタジスタのプレーを観れば、ラグビーを知らない人でも『すごいな』と感じていただけるはずです。モウンガのプレーはひとまず今シーズンまでしか見られないので、観戦初心者の方にもぜひお越しいただきたいです」
 試合当日のイベントも、具体的なものが明らかになりました。スポーツ観戦などでお馴染みのキッチンカーが、この開幕戦では何と50台(!)も揃います。題して『キッチンカーナンバー1フェスティバル』で、全国各地のグランプリやフェスティバルで優勝したり、賞を受賞したりしたキッチンカーがズラリと並びます。来場者の利便性を考えて2箇所に25台ずつ配置され、様々なグルメが楽しめる空間となります。
 ホストゲームで好評のラグビー体験も、さらにパワーアップします。
「以前から力を入れてきましたが、ラインアウト、ヒット、パスだけでなくモールやスクラムもやってきました。そこからさらに2、3倍に種目を増やして、より多くのみなさんに体験してもらいます。見るだけでなく体験してもらうことで、ラグビーファンをより増やせるのではと考えています」
 大人も子どもも体験できること、ライト層にもアプローチできる種目を念頭に、「今回来ていただいた方にしっかりラグビーの魅力を印象づけて帰ってもらえるようにしたい」と、望月氏は意気込みます。
 10月の定例会見で発表されたドッグシートは、2000席が用意されます。
望月氏は「ゆったり座ってもらえるような設定にしました」と説明し、「ペット同伴で遊びに行ける場所が限られているとの声も聞きますので、お出かけのポイントのひとつになれば」との期待を込めます。
ドッグシートは専用の動線を区切られます。ペットが苦手な方も、不安なく来場できます。
企画シートはまだあります。選手と同じ目線を楽しめるフィールドシートは、より迫力のあるコリジョンシートにネーミングを変更されました。同じくピッチレベルで観戦できるエキサイティングシート、4人一組のファミリーシート、2席がつながっているペアシートに加え、開幕戦ではコリジョン升席が用意されます。ラグビー界初の目玉企画です。
望月氏が説明します。
「22メートルからインゴールまでの一番コリジョンが起こる場所に、50センチほどの台を設置し、その上に升席を作ります」
両サイドに4升ずつで合計8升が設置される予定で、臨場感あふれる特別な体験ができます。 
 チケットはいずれも、11月1日から販売されます。
 開幕戦では来場者特典も用意されています。10月8日からサービスが開始されたデジタルトレカの限定カードが、来場者全員にプレゼントされます。デジタルトレカはすでに好評を博していますが、望月氏は「開幕戦を機会に、初めてもらえる人も増えたら」と話します。
 集客については、東京都庁と連携して都内すべての小学校に開幕戦の告知をします。また、教育庁、都の子供政策連携室、ひとり親家庭を支援する団体などとも連携・協力をして、子どもたちに観戦体験を提供していきます。
 記者会見に出席した佐々木選手は、「事業部だけではなく、選手みんなも開幕戦についての告知を手伝うことで、チーム一丸となって向かっていくいいプロジェクトだと思う」と力強く語ります。眞野選手も「ラグビーが注目されると思うし、僕らがいいラグビーをして、それを見てまた来ていただける人が増えるようにしたい」と、意気込みを示しました。

■「特別な偉業」へのチャレンジを楽しむ

 続いて、トッドHCが登壇します。
 9月中旬のチーム始動から、およそ1カ月が経過しました。
「すでにここまでの段階で、成長が見られている。たとえばスクラムはより一層フォーカスしなければいけない分野で、さらに力を入れてやっています。成長の過程に刺激があり、その刺激を楽しみながらいいプレシーズンを過ごせています」
 チームのリーダー陣が発表されました。
「キャプテンはリーチ マイケル、バイスキャプテンは松永拓朗です。リーチはやりたいという意思を表明してくれたので、他の選手を考える必要はなかった。拓朗はキャラクターも良くて、みんなから尊敬されているし、愛されてもいます。ラグビー面でもチームを引っ張っていける選手で、リーダーとしての資質は十分に備えている」
 会見に出席している佐々木選手と眞野選手は、プレシーズンキャプテンに指名されています。ふたりへの期待を、トッドHCが言葉にします。
「リーチ、拓朗と同じように行動で示せる、背中で引っ張ることができます。ラグビーに向き合う姿勢は、スタッフはもちろんチームメイトの信頼も厚い。つねにチームのスタンダードを示し続けてくれる存在であり、これからもそのようにしてくれるでしょう。今後はキャプテンとして、チームを背負っていくことになるふたりでもある」
 トッドHCはモウンガ選手、セタ・タマニバル選手、橋本大吾選手、眞野選手の名前もあげ、「日々の準備のところで貢献してくれている」と彼らの献身性を称えます。「ラインアウトもスクラムも、指揮をとってくれるリーダーがいる。選手たちがオーナーシップを持ってドライブしてくれていることも、ここまで自分たちがいい成績を残せている大きな要因になっていると思う」と、チーム全体の意欲的かつ建設的な姿勢にも触れました。
 2連覇を成し遂げた昨シーズンは、他チームの厳しいマークを受けました。3連覇に挑む今シーズンは、さらに厳重な包囲網が敷かれることでしょう。
 トッドHCは落ち着いた口調で答えます。
「より一層追いかけられる立場というプレッシャーから目を背けることなく、全員でしっかり認識して立ち向かっていくべきだと思っています。ただ、何かが変わることはありません。眼を向けるべきは対戦相手ではなく、自分たちがポテンシャルを最大限に発揮できるかどうか。自分たちのスタンンダードと、それをクリアする質を上げられるか。チームのフォーカスは一日ごと、その週の試合ごと、ということに変わりはありません」
 トッドHCらしい言葉も聞かれます。「プレッシャーを楽しむ」と、力みのない表情で話しました。
「3連覇という特別な偉業を成し遂げる機会を唯一与えられたチームで、望んで得られる立場ではない。このチャレンジとそれに伴うプレッシャーを楽しんで、最終的に大きなゴールを目ざして1試合、1試合戦っていきたいです」
 あくまでも、自分たちに矢印を向けて。特別な偉業へ向かう今シーズンも、日々の練習と試合に臨む姿勢は変わりません。

■向上心と野心、成長意欲を育んで

 昨シーズンのチームは、「2連覇」という言葉をあえて使いませんでした。それに対して今シーズンは、トッドHCも選手も「3連覇」とはっきり口にしています。
 その理由を、佐々木選手が明かします。
「去年はリーグワンで連覇をしたチームがなくて、未知なもの、分からないものに対してチーム一丸で向かっていきました。それを成し遂げた経験はすごく大きくて、もう一歩先へ進んだ3連覇を受け入れる準備が、去年のシーズンでできたのかな、と。だから、言葉にしているのだと思います」
 でも、と佐々木選手は言葉をつなぎます。
「目の前の試合に向かって、全力で準備をしていくことは変わりません」
 

同期入団のチームメイトの言葉を聞いて、眞野選手が頷きます。
「3連覇どうこうよりも、いままでやってきたラグビーをもっと厳しく見ていく。細かいところに目を向けて、自分たちのラグビーをもっと良くしていこうと取り組んでいます」
 プレシーズンキャプテンという立場も、眞野選手は自然体で受け入れています。
「特別なことをするのではなく、ありのままの自分でいいかなと思っています。試合や練習でハードにトレーニングするのが一番大切で、そのなかで気づいたことがあれば、いままで以上にしっかり声をかけていきたいですね」
 佐々木選手は「チャレンジ」という言葉を使います。
「リーダーになる以上は言葉でも引っ張っていかなきゃいけないと思うので、そこは僕にとってチャレンジな部分です。でも、リーダーになれる選手がたくさんいるチームなので、僕は小さなこと、細かいことに気づいたらどんどん伝えていきます」
 ふたりの思いは重なっており、それがチーム全体の共通理解となっていきます。
3連覇という偉業へ挑むことを自覚しつつ、一人ひとりが向上心と野心、成長意欲を育んでいく。東芝ブレイブルーパス東京は、今シーズンもスキのないプレシーズンを過ごしています。


(文中敬称略)
(ライター:戸塚啓)


11/1(土)12:00より、2025-26シーズン開幕戦のチケット販売がファンクラブ先行より開始となります!
「ONE FESTIVAL」と題し、皆さまに楽しんでいただけるイベントをたくさん用意しておりますので、
皆さまのご来場をお待ちしております!!!!

チケットページはこちらから

関連リンク

LINK

パートナー

PARTNER

このページのトップへ